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勉強会「動物行政の現状と課題」を開催しました!

動物行政の現状と課題|Neko Apartment

たいへん遅くなりましたが先週4/23に開催した勉強会の報告です。
すでに多くの方が素晴らしいレポートをされてるので、詳細はそれらを御覧ください。(※記事最後にご紹介しています)

立場の違う者同士で、課題のシェアをする

当日は8名の地方議員さんに加え、社会福祉協議会から1名、大阪府環境農林水産部動物畜産課動物愛護グループから1名、60名近くの一般参加の方と、多くの参加者で課題のシェアができたのではないかと思います。今回の勉強会の主旨はとりあえず達成できたと自画自賛しています。

動物行政の現状と課題|Neko Apartment

職業や知識のありなし、経験の多さで課題に対するスタンスは違ってきます。それでも、目指すところはだいたい同じはずなので、私達はいがみあうのではなく、問題を押し付け合うのではなく、それぞれが出来ることをやって問題解決に向けて協力をしあっていくことが重要だと思っています。

開催趣旨を読ませていただきました

僭越ながら、はじめにご挨拶をさせていただきました。吉本さんお気遣いありがとうございました。勉強会の終わりに、参加者の方から、開催趣旨についてお褒めいただき(この言葉だけで当日の夜はゆっくり眠れましたw)、ホームページに掲載したほうがいいと言われたのでこちらのページに活動理念として掲載することにしました。

基調講演(1)
「現状の動物愛護管理法と地方自治」
弁護士 細川敦史先生

動物愛護法がどのようにしてできたのか?
これまでどのように改正されてきたのか?
とっても分かりやすくスライドで説明してもらいました。

 

動物愛護法はまだまだ若くて未熟なもの

日本における動物愛護法は1975年に制定された、まだまだ42歳という未熟なものなんですね。しかも当時は13文しかない稚拙なものでした。英エリザベス女王の来日にあわせて、急ごしらえでできたものだということです。これ、すごく重要だと思いませんか?つまり「海外からの評価を鑑みて法律は改正をされる」ということです。そうです、3年後、東京オリンピックに向けて世界から多くのお客さんが日本にやってきます。それに向けて先進国として恥ずかしくない動物福祉の行き届いた国にする、今まさにその時期であることの重要性を裏付ける歴史だと思いました。

その後、動物愛護法は1999年の第一次改正、2005年に第二次改正、そして最近は2012年に第三次改正をしました。これは「8週齢規制」が大きく話題になったことなども記憶に新しいですね。(我々がこうした活動に関心をもったのもこの頃でした)

そして、2018年に第四次改正が期待されています。

動愛法の改正ってどういうものなの?

動物愛護法の改正については、自民党の尾辻秀久会長を筆頭にした「犬猫の殺処分ゼロを目指す議員連名」という、党を超えた国会議員の集まりがあり、その中にある民進党の松野頼久座長が中心となった「動物愛護法改正PT」のなかで検討されています。細川先生もそちらで検討メンバーとして加わっておられます。では、次の法改正にはどんな内容が盛り込まれていくのでしょうか?

新しい動物愛護法に求められるもの

※あくまで細川先生による検討段階の内容ですので実際の改正は異なる場合があります。

動物取扱業に関する規制

  • 56日未満の犬猫の販売
  • 禁止飼養施設の数値
  • 登録制から許可制へ
  • 繁殖年齢・回数の制限など

適正飼養・動物虐待防止に関する規制

  • 外飼い犬猫の不妊去勢手術の義務付け
  • 法定刑引き上げなど

動物実験施設、動物を飼育する学校などに対する規制など

法律のなかに盛り込む文言ひとつの重要さも、教えてもらいました。事件がおこったとき、その一文があるかないかで、法律の解釈が大きく異ってくるということです。勉強会らしい一幕でした。大阪府、大阪市の現在の動物愛護条例についても色々と勉強してくださりありがとうございました。

法律改正が問題の解決につながるわけではない

重要なことは、法律改正が全てではないということです。全国の犬猫の殺処分数データを見ながらお話にあったように、殺処分は2012年の改正以前からコンスタントに減少しており、法改正があった前後で大きく変わっていないということでした。これは重要なことです。

2012年の法律改正によって、愛護センターが安易に繁殖業者から引取を行わないようになりました。しかし、そのために「引取業者」という新たなビジネスが横行し、これが問題となっています。

参考記事
「犬の引き取り屋」で生き、死んでいく犬たち 「不幸」の再生産を止めるため、求められる二つの施策

細川弁護士の最後の締めくくりは「殺処分ゼロというムード自体は悪くない、しかし数値だけを目標にするのは違う、実際に数値はゼロになったがその実情は問題を保護団体にスライドさせただけの自治体も少なくない」ということでした。本当の意味での「解決」が望まれますね(´・ω・`)

動物行政の現状と課題|Neko Apartment

基調講演(2)
「ねこ問題からみた大阪の現実と課題」
大阪ねこの会 代表 荒井りかさん

おなじみ荒井さんの登壇です。いつもお話がおもしろタメになるのはご周知のところなんですが、この方のすごいところは、何回もお話聞いてるのに毎回内容がアップデートされてるという点です。常に最新の事例を盛り込んで新しい学びができるスキルは本当に尊敬します。

今回のお話では、大阪府と大阪市に設置されている「動物愛護推進協議会」および「動物愛護推進会議」について言及がありました。これらは、もしもの災害や狂犬病発生などのときに大きく活躍はするけども、ふだんの困り事や地域猫問題についてはほとんど機能していない、もったいないので活用したいとのことでした。

わたしが、動物愛護活動を通じてよく勘違いされてるなと思うのが、「動物愛護センター」は動物のためというよりそもそも「住民のためにある」という視点です。住民の安全を守ることが自治体のもっとも重要な役割ですから、それが最優先です。わたしたちは幸せなことに安心安全な生活をおくることが出来ています。だから、その最優先項目の次の段階である「愛護動物の福祉」について議論する余地が許されているのではないでしょうか。

それを考えると、やっぱりねりまねこさんが活動する東京都練馬区の「練馬区地域猫推進ボランティアグループ」のかたちは理想に近いのかなぁと思いました。

荒井さんからは最後に、「善意を悪用されないために、ボランティアは情報の共有と、冷静な判断をしてください」との重要な注意がありました。保護猫ブーム、殺処分ゼロのムードにのっかって、大きく募金を募りながらその実態は?!ということが報告されてます。しっかりと情報収集して、連携をとりながら情報シェアをするのが大事ですね!(^O^)/

参考
練馬区|飼い主のいない猫対策

基調講演(3)
「尼崎動物愛護基金設立のプロセス~議員提案の威力~」
NPO法人C.O.N 理事長 三田一三さん

荒井さんに負けず劣らずの、落語のような登壇でおもしろおかしくお話してくださった三田さんでした。行政や政治を動かすのは熱い思いと強くしなやかな姿勢が必要であることを教えていただきました。C.O.Nさんの働きによって尼崎市で設立された「動物愛護基金条例」は、多くの犬猫の命をつないでいます。

大阪におけるこれからの動物愛護とは

さて、われらが大阪の動物愛護シーンはどうでしょうか?

大阪府では、新しい動物愛護管理センター(通称)「アニマルハーモニー大阪」の開設が2017年夏に予定されています。それに向けて、大阪府アニマルアクションプランが制定されました。また、大阪市でも大阪市長による「大阪市独自の殺処分ゼロに向けたモデルをつくります」というメッセージも出てきてます。先日、大阪市長にお会いする機会がありましたが、そのときも直接「しっかりやっていきますからね!」と爽やかな笑顔で言っていただきました(^O^)/市長〜〜よろしくです〜!

大阪のボランティアさんの横のつながりは素晴らしいです。これは間違いなく大阪ねこの会さんの功労です。先日も、とある場所で手付かずの地域があり困り果てていましたが、大阪ねこの会のネットワークを通じて繋がった方々の素晴らしい!!!はたらきがあって、解決に向けて進んでいます(このことについては、また改めてご報告させてください)

まとめ

大切なことは、今回の勉強会の結果を次回につなげていくことです。
われわれは小さな地域活動ですから大したことは出来ません、今回はたまたまペットライフネットの吉本さんのお声がけがあってこのような素晴らしい勉強会を開催するに至りました。この貴重な経験をもとに、ぜひ第二回、第三回と続けていくことを重責として感じています。

ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

動物行政の現状と課題|Neko Apartment
流れ的にド真ん中になってしまい…すいません…Σ(´∀`;)

皆様のレポートまとめ